2010年08月07日

太平洋横断D&D4版セッションと「どどんとふ」のお話

6月にakiyukiさん主宰の「どどんとふ」と「skype」を使った4版セッションに参加させていただいた後、自分のレンタル・サーバにも「どどんとふ」を設置してDungeon Delveを使ったオンライン・セッションを楽しんでおります。

遠隔地に引っ越してしまった友人などともセッションができる便利さにすっかりハマってしまったわけですが、昨晩はなんと北米からのプレイヤーさんが参加!

日本とアメリカ大陸、軽く8,000km以上離れた場所にいる人間がいっしょにD&Dを遊べる時代になったんですよ。素晴らしいですねえ。Skypeは通話料タダだし(笑)

時差がありますので、日本で22:00から2時間のセッションを行なうと、たぶん北米では早朝にセッション参加と言う感じになっているのかな。まさに時空を飛び越えたセッション。

で、改めて痛感したのが、4版+どどんとふ+Skypeという環境の相性の良さ。

昨晩参加されたプレイヤーさんは北米にお住まいの日本人の方なのですが(二カ国語セッションではありません(笑))、TRPG経験はあっても D&D4版は初プレイ。そういう方が参加しても、かなりの脱線や雑談をまじえながら2時間で1遭遇クリアできたのはスピーディ。4版が初心者フレンドリーなのと、「どどんとふ」の優れたインターフェイスあってのことだと思います。

「どどんとふ」のセッションには確かに準備が必要です。

DMはマップや駒の画像を準備し、遭遇開始時のセーヴ・データを作っておかなければなければなりませんし、スムーズな進行のためにはプレイヤー全員に公開する情報をあらかじめテキストで準備しておいたり、その遭遇に出てくるモンスターのパワーや判定をチャットパレットに打ち込んでおくといった努力がかかせません。またプレイヤーさんの側もあらかじめきちんとPCを作っておき、可能な限りチャット・パレットを設定しておくことが肝要です。(このあたりのノウハウに関してはakiyukiさんの手法をいろいろと参考にさせていただきました)

しかしこれらの準備は全員が参加できる時間じゃなくても、セッション当日までの空き時間に各人がこつこつ作業しておけば良いのです。掲示板、SNS、ブログなどが利用できれば、キャラクター・メイキングも他のメンバーのアドバイスやDMのチェックなどを受けながら行なうことができます。DMも手すきの時間に「どどんとふ」のプレイルームの1つを作業部屋にしてマップの設定や敵の配置などを行ない、セーヴ・データをとっておけば良いわけです。

こういったオンライン上の環境を駆使すれば当日のセッション時間は相当に圧縮が効きます。敵の配置にいたっては、オフのセッションならDMが遭遇の図表を見ながら手で1つ1つミニチュアを並べるところ、セーヴしておいたデータをロードするだけで一瞬でセットアップ。

そしてこれが「D&D+どどんとふ」という環境の優れたところだと思うのですが、マップとコマを使うことによって、オンライン・セッションであるにも関わらず場面情報の説明が非常に楽になっています。

TRPGという遊びには複数の人間が参加するため、メンツの間でのイメージと情報の共有が欠かせません。

なんらかの問題に対処する際に、現在の状況についての情報を共有すると言う意味でも、また物語を進めるうえで同じシーンの光景を共有するという意味でも、まずは参加者の間である程度同じイメージを共有することが必須となります。ここがちぐはぐですと、なかなか進行が上手くいきません。

で、こと場面の状況説明という意味では、口で言うよりも、文章で書くよりも、画像や映像というものが威力を発揮します。口で「あなたたちの前方には幅10フィートの川が流れており、その対岸に間隔で5体ほどのオークが弓を構えて立って君たちのほうを睨めつけています。そして城壁の中央には幅10フィートの門が……」とやるよりも、実際に地面に川の描かれたマップを見せて、そのマップ上に粗野な顔をして弓を持ったオークのミニチュアを配置したほうが、よりリアルに、そして正確に、その場の状況がプレイヤーたちの頭の中に入るわけです。

で、僕のわずかなオンライン・セッションの経験から言いますと、この「DMが描写する情報の共有」を文字や音声のみのオンライン・セッションで行なうにはかなりの技術を要します。目の前にいる人間に物事を説明するより、電話で物事を説明するほうが難しいのと同じですね。文字ベースのセッションですと長い文章を書いて、それを参加者全員が読むことによって「食い違い」はかなり解消できます。それでも文章だけですと複雑な場面を正確に伝えるのは難しいですし、なによりメンツが文章を読むのに時間がかかります。また「わからないところをDMに聞き直す」のもちょっと手間取ります。

それが「どどんとふ」の場合、ミニチュアを使った通常のセッションとほぼ同様に、マップ上に駒を配置することによって素早くかつ正確な場面情報の共有を行なうことができるわけです。これは圧倒的に「速い」

そもそも視覚情報を用いた状況描写が行なえるなら、口や文章で頑張って説明するよりも圧倒的に楽なのです。そしてそれを行なえる手軽なツールがありさえすれば、距離や位置関係に抽象的な概念を用いるルールよりも、マップや駒を使うルールのほうが「場面情報の共有」は楽。これは今まで、ミニチュアや駒をつかったオフラインのセッションでしか行なえなかったのですが、「どどんとふ」というツールを使うことによってオンライン・セッションに新たな可能性が加わりました。

そしてD&D4版が、そういった駒とマップを使う戦闘や探険を最大限に楽しめるように作られたシステムであることは、言うまでもありません。

もちろん、物理的に一カ所に集まって顔をつきあわせてのセッション、実際に手で触れる駒やカード、演出用の小道具などを使ったセッションには、オフラインにない楽しさも有りますが。

「どどんとふ」+「skype」+「D&D第4版」。このスタイルは新時代のTRPGの楽しみ方の一つとして、大きな可能性を秘めているのではないかと思います。

追記:「どどんとふ」は以下のサイトで無料配布されているオンライン・セッション補助ツールです。無料でダウンロード可能ですが、右下のほうに目立たないように寄付ボタンが設置されています。使ってみて気に入られた方は、製作者や公開サーバを設置されている方々を励ますためにカンパをしてみるのも良いでしょう(誤解のないように書いておきますが、僕自身はどどんとふの開発ともサイトやサーバの運営とも一切無関係な1ユーザーです)。

どどんとふ@えくすとりーむ
http://www.dodontof.com/
posted by 遊び人の伸さん at 14:46| Comment(3) | TrackBack(0) | D&D