最近オンライン・セッションで未訳サプリメントの『Dungeon Delve』を遊んでいます。
この本は1〜30レベルの各レベルのPCを想定した遭遇がそれぞれ3つずつ載っているというもので、この3遭遇1セットをそのまま簡単なミニ・アドベンチャーとして遊んでも良いですし、アドベンチャーを自作するときや市販アドベンチャーの間を埋めるときに、適当な遭遇だけつまみ食いしても良いという本です。
で、今は3遭遇1セットをミニ・アドベンチャーとして遊んでいるわけなのですが、3遭遇では当然のことながらPCのレベルが上がりませんし、じゅうぶんな量の宝物も出ません。
なので、1レベルPC用の遭遇を遊ぶときは1レベルのキャラを作ってもらい、2レベル用の遭遇を遊ぶときは前のキャラをレベル・アップさせてもよし、新たなキャラクターを作ってもよしという形式のセッションにしています。また3遭遇1セットごとにプレイヤーの募集をかけていますので、毎回メンツが違うことも想定しています。
というわけで、基本的には『ダンジョン・マスターズ・ガイド』のP.142にある『高レベル・スタート』のルールを使用しているのですが、ちょいと問題が発生。
なにせそのレベルで3遭遇しか遊ばないことがはっきりしているので、所持金をぜんぶ消費型アイテムに注ぎ込んじゃうと、ちょいと強すぎるのですね。たとえば2レベルのPCは初期装備として、
3レベルの魔法のアイテム1つ
2レベルの魔法のアイテム1つ
1レベルの魔法のアイテム1つ
1レベルの魔法のアイテム1つを買えるのに等しい現金(360gp)
+魔法とかじゃない装備
を持っているわけですが、360gpあると例えば
エリクサー・オヴ・ドラゴン・ブレス(『冒険者の宝物庫』、100gp)×2
サンダーストーン(『冒険者の宝物庫』、50gp)
ポーション・オヴ・ヒーリング(50gp)×2
これくらい買ってもまだ10gpあまるのです。
サンダーストーンは遠隔範囲・爆発1で+8対“頑健”、エリクサー・オヴ・ドラゴン・ブレスにいたっては1遭遇の間中、無限回パワーとして近接範囲・噴射3で+10対“反応”、ヒットすれば2d6+【耐久力】修正値ダメージという攻撃ができます。はっきり言って、このレベルの下手な制御役のパワーより強かったりします。これじゃあアイテムだけで雑魚は全滅。戦闘のほとんどもアイテムのパワーで解決ということに。
というわけで、現状は試しに
・購入可能な消費型アイテムのレベルはPC+4レベルまで
・購入可能な消費型アイテムは最大2個まで
という制限をつけてみています。PC+4レベルまでにしたのは、1レベル時点でもポーション・オヴ・ヒーリングを購入できるようにと考えた結果です。
はたしてこれで上手くいくかどうかは、もう何回かやってみないとわかりません。
デルヴ形式のセッション以外でも、いきなり高レベル・キャラを作って数遭遇の短いアドベンチャーを遊んで終わり、みたいな企画では、何か同じような制限をつけないとPC本人のパワーよりアイテムのパワーばかりが使われるというハメになるかも。
そういうセッションを企画しているDMは、何か制限法を考えておかれた方が良いでしょう。
追記:Twitterで『ダンジョン・マスターズ・ガイド』の『報酬』の項、P.125に「キャラクターが自分のリソースを費やして魔法のアイテムを入手しようとする場合には、購入あるいは作成することができるのは自分のレベル以下のアイテムだけである。」と書いてあるというご指摘を受けました。確かにこっちに従ったほうが、「アイテムのパワー>本人のパワー」は防げるかもしれません。
ただこれですとPCが5レベルになるまでポーション・オヴ・ヒーリングが買えなくなっちゃいますし、『プレイヤーズ・ハンドブック』等のプレイヤー向け情報にはそいった制限が書いてないんですよね。このあたりはあくまでもガイドラインととらえるべきなのでしょうか。「購入可能なアイテムは消費型も含めてPCと同じレベルまで。ただしポーション・オヴ・ヒーリングおよび級ごとの回復ポーションは例外とする」というレギュレーションもありかな?